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この正月に、おもしろいパズルを見つけた。タイトルはキャスト ナットケース(CAST NUTCASE)。これはハナヤマから出ているキャストパズルシリーズのひとつで、新作かと思っていたらそうではないようで、カタログには2007年秋、リニューアル発売と書いてある。しばらく購入していない内にどんどん新作が出ていたようだ。

ナットケース1キャストパズルは基本的に「知恵の輪」の分野で、金属を鋳造して製作しているので「キャスト」と呼ぶらしい。ハナヤマのこのシリーズは、精度も高く重量感もあって私の好きなシリーズである。駄菓子屋に売っているような、力で曲がってしまうヤワなものではないところが本気を感じさせる。

今回の「キャスト ナットケース」はオランダのオスカーが創作したものらしいが、過去には日本のパズル作家、故・芦ヶ原伸之氏(愛称:Nob)が監修したものが多くあった。彼はパズル本も多く出していてアマチュアマジシャンとしても有名なのだ。

キャストシリーズの中で最も好きなのは「エルク」。これはシンプルな形の知恵の輪として傑作だと思う。ギリギリの角度で抜ける感触がすばらしい。

ギリギリではなくスカスカとして外せるものでは「デビル」か。見た目シンプルそのもので簡単そうなのだが、なかなか苦労した。スカスカなので、いじっているうちに偶然外れることもあるだろう。前述の「エルク」は偶然ではまず外れない。

シリーズの中で、どれがおもしろいかと聞かれれば、まずこの2つを勧めたい。外したあと爽快感があるのも特徴である。というのもシリーズの中には爽快感がないのもあるのだ、ただ難解なだけとか。また、ちょっとあまりにもギリギリすぎて少し「力」が必要なのもあった。個体差かもしれないが、こんなのは爽快感に欠ける。


さて、話は戻って「キャスト ナットケース」である。以下、解き方のためのヒント(ネタバレ)があるので、これから挑戦する人は見ないように。詰まった人だけ見てください。

ナットケース2ズバリ、片側のナット「case」の右角(赤丸の部分)の内側と、もう片側のナット「case」の左角の内側にはネジが切られていない。つまりこの部分がユルいのだ。

写真はボルトを分離した直後のもので、特に下側の「case」ナットを微妙な角度で止めてあるのに注意。きれいにそれぞれの角が一直線に並んだ状態では抜けない。また、この下側の「case」ナットはネジ山の端に位置しているけど実は関係ない。この角度であれば別に端っこでなくても抜ける。

問題なのは、もう片方(「nut」と見えているナット)で、こちらのナットのスライド位置により、最後に外れる部分、途中でボルトがずれる部分が変わる。つまり初期状態から言えば、こちらのナットの位置によってボルトを少しずつ抜きながら進めていくことになる。

※説明に「case」ナットとか書いてますが、「case」の反対面は「nut」と彫られています。これは2個のナットどちらにも言えることです。ここでの「case」ナットの意味は、あくまでもこの写真下側に写っている(赤い点線を付けた方)のナットの「case」文字を視点とした便宜上の表記です。

※もうひとつ。ナットは同じデザインのものが2個あり、ボルトにはまった状態で上下対称なので、上の説明ではどっちを上(あるいは下)にした説明なのか意味不明かと思います。私の取った行動としては、まずどちらを右手あるいは左手に持つか決めました。決めたら以後持ち換えません。

そこで目印が必要になります。この写真では分かりにくいかもしれませんが、写真上側の「nut」と彫られた方のナットは光の加減で緑色の反射をしていました。一方下側のナットは赤っぽい。で、私は常に緑色に反射する方のナットを右手に、赤っぽい方のナットを左手に持って作業しました。

ただこれは単に製品の個体差かもしれないので、自分で何らかの目印を見つけるといいです。あるいは印を付けてもいいです。したがって人によっては、上記の説明は左右入れ替えて解釈する必要があるかと思います。


しかし、こんなパズルを考えたのもすごいが、これを物理的に作成するのも大変だ。十分価格以上の価値はあると思う。爽快感はあまりなかったけれど、コレクションとして見たら現在最上位かもしれない。

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